

こんな人のための記事です。

「業務効率」と「成功の確率」を劇的に上げる方法があります。それはマーケティングです。
マーケティングはビジネスを成功させる最適法です。つまり、全てのサラリーマンにマーケティングは必要であると言えます。
そこで、国内最強マーケターによるマーケティング教材である『USJを劇的に変えた、たった一つの考え方』をご紹介します。

『USJを劇的に変えた、たった一つの考え方』概要
著者紹介
著者は国内最強のマーケター森岡毅氏です。
- 大学卒業後、P&Gジャパン・マーケティング本部に入社。
- 入社5年目でブランドマネージャーへ昇格した後、P&G世界本社赴任、関連企業の副代表赴任など、凄まじい勢いでキャリアを駆け上がる。
- 2010年、USJへ転職。年間730万人台だった集客数をたった3年で1270万人集客を達成。USJをV字回復に導く。
- 2017年、USJ退社しマーケティング先鋭集団「刀」設立。丸亀製麺、ネスタリゾート神戸などを復活・再生させる。
華々しい経歴ですね。正真正銘、日本で最も有名なマーケターです。
特徴
本書は、”マーケターでない人が読んでもわかる本”です。
森岡氏が娘さんに「マーケティングとは?」という質問に答えるように、徹底的にわかりやすさに拘った本となっております。
- ビジネスで成功したい人
- 就職活動中の学生
- これからのキャリアを考えている社会人
「マーケターでない人にこそ、マーケティングの考え方を知ることが重要」だと本書では語られています。
本書から得られるもの
本を読んで得られるものは大きく2つです。
- ビジネスで成功するカギである「マーケティング思考」
- 森岡氏が体得した「キャリア・アップの秘訣」
業務効率と成功確率をあげたければ、マーケティング思考の『型』を習得しましょう。
どの業界、どの職種でも、実践すれば仕事の質が変わります。是非、一読することをおすすめします。
マーケティングとは

マーケティングとは、そもそも何なのか?

商品やサービスのプロモーションも行いますが、それはあくまで一部です。
まずは、マーケティングの役割と本質を理解しましょう。
マーケティングとは、「売れる仕組みを作る」
会社がマーケターに求めるものは何でしょうか?
答えは「売上」です。
売上をつくることが至上命題となっております。

営業も売上をつくる部署ですが、以下の点で役割が大きく異なります。
- 営業 =「商品を売る」
- マーケティング=「商品を売れるようにする」
マーケティングの本質は、「売れる仕組みを作る」ことです。
どうすれば売れるのか?それは、消費者と商品を3つの接点でコントロールします。
- 消費者の頭の中を制する
- 店頭を制する
- 商品の使用価値を制する
なかでも、最重要は消費者の頭の中を制すること。
みなさん、「●●と言えば○○!」というものがあるはずです。
- 車と言えば”トヨタ”
- 動画コンテンツと言えば”Netflix”
- カフェと言えば”スターバックス”
- 餃子と言えば”王将”
といったような感じです。
頭の中を制することで、自ブランドが選ばれる必然をつくることができます。
極論、頭の中を制すれば「商品を売る(=営業)」は不要です。

戦略とは、「資源配分の選択」
「戦略的に考える」ことが、マーケティングには必要です。
その戦略の核となる考え方あります。
それは、「どう戦うのか」の前に「どこで戦うのか」を正しく見極めることです。
マーケター最重要の役割です。
会社の経営資源(リソース)は有限です。貴重な資源をいかに無駄なく活用するか。「選択と集中」を考えに考え抜きます。

やることを選ぶということは、同時にやらないことを選びます。全てをやるのは無意味に資源を分散させることになります。
マーケティングの『型』を身につける

では、マーケティング思考はどう考えれば良いのでしょうか?
それは、マーケティング・フレームワークという『型』を身につけることです。
型を理解し型に沿って考えていけば、「整合性のある戦略と戦術」を生み出せるようになります。
「仕事で成功したい」「効率的に仕事がしたい」のであれば、マーケティング・フレームワークの型に当てはめて考えてみましょう。
- 目的(達成すべき目的は何か?)
- 目標(誰に売るのか?)
- 戦略(何を売るのか?)
- 戦術(どうやって売るのか?)
この4ステップで考えます。仕事において、使用シチュエーションは無限大です。是非、騙されたと思って試してください。

目的(OBJECTIVE:達成すべきは何か?)
最初にすべきは目的の設定です。
多くのビジネス書で「目的が重要だ」とあり、いまさらだと感じるかもしれません。しかし、本当に適切な目的を設定できていますか?
適切な目的を設定するには、以下の3点を意識してください。
- 実現可能性(ギリギリ届く高さ)
- シンプルさ
- 魅力的かどうか
目的は全ての根幹になります。
適切な目的設定ができるよう繰り返しトレーニングしておきましょう。

目的は会社が決めるもの。サラリーマンの多くはそう感じるかもしれません。
しかし、与えられた目的をより明確に再設定することは可能です。会社から与えられたものでなく、自分自身で考えて目的を設定しましょう。
サラリーマンが成功するコツは、「自分基点でいかに仕事できるか?」です。
仕事している限り目的を設定する場面は必ず訪れます。できる限り目的を設定するトレーニングは普段から取り入れておきましょう。
目標(WHO:誰に売るのか?)
次に、目的を満たすためのターゲットは誰を狙うか?目標設定を行います。
限られたリソースを消費者全体に投下しても効果はありません。戦略ターゲットとコアターゲットを設定し、購買率を高める必要があります。
- 戦略ターゲット:ブランドが必ず予算を投下する大きな括り
- コアターゲット:戦略ターゲットに中で集中投資するターケットの括り

ターゲットを選ぶ理由は、
- 消費者全体の中でも、「買う確率」や「購買欲」に大きな偏りがある
- 満たすべき消費者ニーズにも偏りがある
全員に良いもの、それは中途半端なものと同義語です。全ての人を笑かそうとしても、オリジナリティもなく、面白味がないのと同じです。
「偏り」があることを前提に、誰をターゲットにするかをしっかり見極めましょう。
戦略(WHAT:何を売るのか?)
マーケティングとは、「売れる仕組み」を作ることでした。
では、そもそも何を売ればいいのでしょうか?

目標(=ターゲット)を設定しているので、「何を売るのか?」についてはターゲットの頭の中を捉える必要があります。
そこで必要なのが、「根源的な価値」です。
USJの場合、
- 表面的な価値:アトラクション、イベント
- 根源的な価値:体験した時に巻き起こる感情や感動
モノやサービス以上の価値を、ターゲットの頭の中に認識させることが必要です。
戦術(HOW:どうやって売るのか?)
これまでのステップがどれだけ良くても、「戦術」が強くないと目的は達成できません。
- 『HOW』は、「WHAT」を「WHO」に届けるための仕掛け
マーケティングでは、HOWの業務作業量は膨大です。そのため、森岡氏も昔はHOWを作るのになかなか熱が入らなかったようです。
しかし、HOWができてこそマーケター。絶対に逃れることはできません。
重要なのは、消費者をより理解すること。そして、深く理解した消費者視点からHOWを判断する作業が必須です。
まとめ:マーケティング思考の『型』で考える!

今回は、『USJを劇的に変えた、たった一つの考え方』をご紹介しました。
マーケティングは業務効率と成功確率を格段に上げます。全てのビジネスパーソンに必要なスキルだと言えます。
『型』に沿って考えることで、誰でもマーケティング思考を取り入れることができます。それを『マーケティング・フレームワーク』といいます。
- 目的(達成すべき目的は何か?)
「適切な目的設定」は全ての根幹になる。 - 目標(誰に売るのか?)
「偏り」があることを前提に、ターゲットを選ぶ。 - 戦略(何を売るのか?)
「根源的な価値」で、ターゲットの頭の中を捉える。 - 戦術(どうやって売るのか?)
消費者をより理解し、WHATをWHOに届ける。
どの業界・職種でも、『マーケティング・フレームワーク』は強力な武器になります。
たとえば、
- 営業の予算設定
- 企画の考案
- ブログ記事の構成
- 転職する際の自己分析
- 応募用紙のPR
いきなりマーケティングを使え!と言われも難しいですが、『型』に沿って考えることで、誰でもマーケティング思考を使えるようになります。
「効率良く仕事をして、成果を上げたい!」と感じる方は、今の仕事にマーケティング思考を取り入れてみてはいかがでしょうか?

それでは