どうも、ぱとかわいです
本日の日経新聞より気になった記事がありました
ゼロ金利政策を簡単にはやめない――。米国の中央銀行、米連邦準備理事会(FRB)が、そんな姿勢を一段と鮮明にしそうになってきた。新型コロナウイルス感染拡大の悪影響が長引く可能性が高まっているためだ。重要なのは、米国のゼロ金利が続く間は日銀も金利を上げにくい点。日本が先に利上げすれば円高圧力がかかりやすいからだ。米国の経済・金利動向に引きずられ、日銀のマイナス金利政策も長引く公算が大きくなっている。個人は住宅ローンなどへの影響に関心を払うべきだろう。
出典:2020/08/08 日本経済新聞 朝刊 19ページ
この記事より、日本の住宅ローン低金利は今後も長引くと予想されます
住宅ローンを「変動型」「固定型」どうすべきか?について
記事では「固定型」を推奨していますが、僕は「変動型」で良いかなと思います
その理由をお伝えいたします
米金利政策動向でローン金利予測は可能
日経新聞の要約
日経新聞記事をめちゃくちゃ簡単にまとめると
- 日本は米経済に依存していて、米金利に左右される
- コロナの影響もあり、米国は当面ゼロ金利を続ける
- しかも、物価上昇率が目標の2%になってもすぐに金利は上げない感じ
- ゼロ金利は2023年まで続き、日本のマイナス金利は長引くぞ
こんな感じのことが書いておりました
過去、日本の利上げ局面を見てみると
確かに米利上げの後を追うように実施されております

あくまで過去の事実だけなので今後もそうだとは言い切れないですが
日本がアメリカより先に利上げすることはないでしょう
理由は
日本が先に利上げしてしまうと
円がドルよりも魅力的になることから円高圧力が強まります
日本の主要企業は輸出中心で円高になると業績悪化してしまいます
よって日本全体が景気悪化してしまう流れになるからです
日本はアメリカの景気・金利動向に引っ張られるのは避けることができなさそうです
日経新聞は「固定型」を推奨
超低金利が長引くと考えるなら、半年ごとに金利を見直す変動金利型の利用も一案だ。ただ20~30年といった長い目でみれば金利上昇局面が来るかもしれない。その時の利息返済額の増加に備えるには固定金利型が有効だ。全期間固定型や一定期間固定する固定期間選択型がある。普通、固定型の金利は変動型より高めだが、歴史的に見ればかなり低い。実際、増えてきた変動型利用に頭打ち感もある。もちろん仮に超低金利がずっと定着するなら、固定型ローンの利息負担が変動型より多くなりそうだ。だが、それは金利上昇に備える「保険料」と割り切る考え方もある。
出典:2020/08/08 日本経済新聞 朝刊 19ページ
日経新聞が主張しているのは
- 20〜30年の目線で見ると金利上昇局面の可能性はある
- 現在の固定金利はめちゃ低い
- 変動金利よりは高いけど、それは金利上昇リスクに対する「保険料」だ
ということです
まだ変動金利も頭打ち感あるでしょ!ということを伝えています

まぁ一理ある説明かなとも思います
それでも「変動型」が良い理由
「変動型」と「固定型」の返済金額差
では実際に変動型と固定型ではどれだけ金利差があるか見てみましょう
一番金利の低い「三井住友信託銀行」でみてみましょう

正直、10年型の固定金利はあまり意味がないので
「変動プラン」と「固定プラン30年」で比較してみました
【比較条件】
借入額 4,000万円
借入期間 30年
変動プラン(0.475%) | 固定プラン30年(1.20%) | 金額差 | |
毎月返済額 | 119,237円 | 132,363円 | ▲13,126円 |
年間返済額 | 1,430,844円 | 1,588,356円 | ▲157,512円 |
年間15万円強の差となります
結構な金額差ですね
もし30年間、金利が変動しなかった場合
総年間返済額の差はなんと4,725,360円になります
金利リスクの保険料としてはちょっと高すぎませんかね…
金利ってどうやって決まっているか知っている?
住宅ローンの金利ってどうやって決まっているかご存知でしょうか?
実は「短期プライムレート」を指標にしています
銀行が最優良の企業(業績が良い、財務状況が良いなど)に貸し出す際の最優遇貸出金利(プライムレート)のうち、1年以内の短期貸出の金利を「短期プライムレート」(略して「短プラ」)といいます。
出典:SMBC日興証券「初めてでも分かりやすい用語集」
かつてこの短期プライムレートは、各銀行が公定歩合に連動した金利をもとに、信用リスクの大きさに応じて上乗せ金利を付け加えて決めてきました。しかし1989年以降は、公定歩合ではなく譲渡性預金(CD)などの市中金利に連動して決めるようになり、現在では「新短期プライムレート」(略して「新短プラ」)と呼ばれ、一般的となりました。
推移はこんな感じです

実はここ10年短期プライムレートは変わっておらず
2009年1月より「1.475%」となっております
住宅ローンの金利は
短期プライムレートに銀行独自の金利を上乗せした金利を「基準金利」としております
多くの銀行は1%上乗せし、2020年8月現在「2.475%」が基準金利となっています
変動金利は、基準金利より引き下げ金利を約束するものです
例えば三井住友信託の場合、0.475%となっていますが、
これは、基準金利2.475%ー▲2.000%で算出されます
この▲2.000%が完済するまで約束されています
一方、基準金利は変わる可能性があるため、金利は変動する仕組みになっています
今日の記事とリンクさせてみる
変動型は年2回(4月・10月)金利の見直しするタイミングがあり
一方、固定金利タイプは毎月見直しされています
そのため、「変動金利が上がってきたな」と感じてから
固定金利を選んでも既に固定型も上がってしまっている状況になります
ただ
本日の日経新聞のように米金利政策の動向により
日銀の金利も決定するとなると、
アメリカの動きをチェックしながら先読みすることは可能です
アメリカが金利引き上げに大きく舵を切るまで
変動型で低金利を選択する方が得策だと僕は考えます
もう一つ、
仮に金利が上がっていくと仮定したとして
現在の「固定型30年・1.200%」を超える可能性ってどれぐらいなのでしょう?
変動型の金利は、基準金利から約束された引き下げ金利によって決まります
現在の三井住友信託は▲2.000%の引き下げ金利が約束されます
1.200%を超える時は
・基準金利が3.200%
・短期プライムレートは2.200%
となりますが…
短期プライムレートが2%を超えていたのは1995年まで遡ります
僕個人としては変動型の金利上昇リスクはあるものの
固定型を超えるような上昇の可能性はかなり低いと考えます
まとめ
住宅ローンで最も悩む
「変動型」か「固定型」か問題
僕個人としては
- 日銀は今後も米金利政策決定後しか動かない
- 変動金利が上昇したとしても、現在の固定型金利を超えるリスクは少ない
以上2点から、僕は「変動型」を選んで問題ないと考えます
しっかり低金利のメリットを受けながら
今後アメリカが大きな金利引き上げを実施などするときがあれば
固定型に変更しても良いと思います
あくまで個人意見なのでご容赦くださいw
それでは